PRTRとは何か?

PRTRは、Pollutant Release and Transfer Registerの略。PRTRは、有害化学物質や汚染物質の環境への排出・移動に関するデータを各国が収集・公表するためのシステム。PRTRの主な目的は以下の通り

情報公開の強化PRTRは、さまざまな産業によって大気、水、土地に放出された汚染物質の種類と量に関する情報を一般に提供する。

汚染予防の奨励PRTRは、こうした情報を一般に公開することで、企業が排出量を削減し、よりクリーンな技術を採用するよう動機付けることを目的としている。

環境政策と意思決定の支援PRTRを通じて収集されたデータは、政府や規制機関が環境政策や規制を策定・実施する際に利用できる。

国際協定の遵守を促進するPRTRは、汚染物質の排出と移動に関する標準化されたデータを提供することで、各国が国際環境協定の義務を果たすのを支援する。

PRTRには通常、以下のデータが含まれる

汚染物質の種類

排出源(工場、廃棄物処理場など)

大気、水、土地に放出された汚染物質の量

処理または処分のための汚染物質の敷地外への移動

米国の有害物質排出インベントリ(TRI)や欧州連合の欧州汚染物質排出・移動登録(E-PRTR)など、多くの国が独自のPRTR制度を設けている。

 

PRTRの主な特徴

情報の公開: 企業や施設が報告する汚染物質の排出データは、一般市民がアクセスできる形で公開される。これにより、住民は周囲の環境の状況を把握しやすくなる。

環境管理の強化: 企業は排出データを報告することで、自社の環境負荷を把握し、排出削減の努力を促進する動機付けとなる。

政策形成への貢献: 政府や地方自治体は、PRTRデータを基に環境政策の策定や改善を行うことができる。

国際的な取り組みとしては、リオデジャネイロでの地球サミット以降、PRTRは世界各国で導入され、経済協力開発機構(OECD)や国連環境計画(UNEP)などの国際機関がガイドラインや推奨事項を提供している。また、2003年には「PRTR議定書」が採択され、これはUNECE(国際連合欧州経済委員会)の「オーフス条約」に基づき、PRTR制度の国際的な標準化を目指している。

PRTRは条約・議定書で定められているか?

PRTRPollutant Release and Transfer Register、汚染物質排出移動登録)は、国際条約や議定書ではなく、一般に各国が独自に導入する環境情報公開制度。この制度は、工場や事業所から排出される有害化学物質の排出量や移動量を登録・公表するもので、環境汚染の防止や削減を目的としている。

PRTRの導入は、1992のリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(地球サミット)で採択されたアジェンダ21に基づいて推進されており、その後、経済協力開発機構(OECD)や国際連合環境計画(UNEPなどの国際機関がガイドラインや推奨事項を提供している。

また、PRTRに関連する国際的な取り組みとしては、2003に採択されたPRTR議定書(正式名称:汚染物質排出移動登録に関するウクライナ議定書)があり、これはUNECE(国際連合欧州経済委員会)の「汚染物質排出移動登録に関するオーフス条約」に基づくもの。この議定書は、PRTR制度の国際的な標準化を目指しているが、PRTR自体は条約や議定書ではなく、各国が独自に実施する制度

 

1992年アジェンダ21の内容は?

リオデジャネイロ、アジェンダ21、およびPRTRに関する詳細は以下の通りです。1992年にリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(通称「地球サミット」)は、持続可能な開発に関する世界的な合意を形成するための重要な会議であった。この会議では、環境保護と経済発展の両立を目指すために多くの重要な文書が採択された。

アジェンダ21は、1992年の地球サミットで採択された包括的な行動計画21世紀に向けた持続可能な開発のための具体的な対策を提案している。この文書は、国際的、国家的、地域的、そして地方レベルでの行動を促進するためのガイドラインを提供している。

アジェンダ21は、以下の4つの主要分野に分かれている。

社会的・経済的側面:貧困の撲滅、人口と持続可能性、健康、持続可能な人の居住、意思決定の強化など。

環境保護の側面:大気の保護、陸地の保護、海洋保護、生物多様性の保全、化学物質の安全管理、廃棄物管理など。

主要グループの役割:子供と青年、女性、NGO、地方自治体、労働者と労働組合、ビジネスと産業、科学技術共同体、農民などの役割の強化。

実施手段: 資金供与、科学技術、教育、国際協力、能力開発など。

PRTRPollutant Release and Transfer Register、汚染物質排出移動登録)は、工場や事業所から排出される有害化学物質の排出量や移動量を登録・公表する制度。この制度の目的は、環境汚染の防止や削減を促進し、公共の環境に対する関心と情報アクセスを向上させること。

「ウクライナ議定書」PRTR

PRTRのウクライナ議定書(正式名称:汚染物質排出移動登録に関する議定書)は、2003年に採択された。この議定書は、国連欧州経済委員会(UNECE)による「汚染物質排出移動登録に関するオーフス条約」の一部として位置付けられており、環境への有害物質の排出と移動に関する情報の公開を促進することを目的としている。

主な特徴

情報公開の標準化: 各国が共通の形式で排出・移動データを公開するためのガイドラインを提供。

透明性の向上: 市民が環境に関する情報にアクセスしやすくすることで、環境保護への関心と参加を促進。

国際協力の強化: 各国が情報を共有し、環境保護のための協力を進める枠組みを提供。

各国の承認状況は、以下の通り。

承認と実施:ウクライナ議定書は、採択以来、多くの国で承認され、実施されています。主な承認国には以下のような国々が含まれる。

欧州諸国: 多くのEU加盟国がこの議定書を承認し、PRTR制度を導入している。

北アメリカ: カナダやアメリカもPRTRに関する独自の制度(例えば、アメリカのTRI制度)を持ち、国際的なガイドラインに準拠している。

アジア: 日本や韓国など、一部のアジア諸国もPRTR制度を導入している。

日本のPRTR制度

日本では、1999「化学物質排出把握管理促進法」(化管法)が制定され、PRTR制度が導入された。この法律に基づき、企業は毎年、特定の有害化学物質の排出量および移動量を報告する義務がある。このデータは環境省によって集計され、公表されている。

各国の対応:PRTR制度は、各国の環境政策の一環として導入されており、その詳細は国ごとに異なる。しかし、いずれの国においても、以下のような共通の目的がある。

環境汚染の防止と削減: 有害物質の排出量を把握し、削減するための対策を講じる。

情報公開と市民参加: 環境情報を公開することで、市民の環境意識を高め、政策形成への参加を促進する。

国際協力の推進: 他国と情報を共有し、グローバルな環境保護のための協力を強化する。

これにより、PRTR制度は国際的な環境保護の取り組みにおいて重要な役割を果たしている。

 

オーフス条約(Aarhus Convention)PRTR

オーフス条約は、1998年にデンマークのオーフスで採択された「環境情報へのアクセス、意思決定過程への市民参加、および司法アクセスに関する条約」。この条約の主な目的は、以下の3つの権利を保証することである。

環境情報へのアクセス:市民が政府や公的機関から環境に関する情報を自由に入手できるようにする。

意思決定過程への市民参加:環境に影響を与える可能性のある決定に市民が参加できる機会を提供する。

司法アクセス:環境に関する法的問題について市民が裁判所に訴える権利を持つことを保障すること。

*日本はオーフス条約(Aarhus Convention)を批准していない。この条約は、環境に関する情報へのアクセス、意思決定への市民参加、司法アクセスに関する権利を保障するもの。欧州を中心に47か国がこの条約を批准しているが、日本はその中に含まれていない (UNECE) 。しかし、日本は環境情報の透明性と市民参加の促進に関連する独自の法律や取り組みを持っている。例えば、環境影響評価法やその他の環境関連法規がこれに該当する (Aarhus Clearinghouse) (Search for services or information)

 

PRTRの対象となる化学物質の具体的な例は

PRTR(汚染物質排出移動登録制度)の対象となる化学物質の具体例をいくつか挙げる。これらの物質は、環境および人間の健康に影響を与える可能性があるため、特に監視されている。

PRTRの対象化学物質の例

アセトアルデヒド (Acetaldehyde)

ベンゼン (Benzene)

クロロホルム (Chloroform)

ジクロロメタン (Dichloromethane)

エチレンオキシド (Ethylene Oxide)

ホルムアルデヒド (Formaldehyde)

鉛およびその化合物 (Lead and its compounds)

水銀およびその化合物 (Mercury and its compounds)

アクリルニトリル (Acrylonitrile)

トルエン (Toluene)

これらの物質は、特定の製造業や排出源から環境中に放出される可能性があり、PRTR制度のもとでその排出量が報告され、監視されている。日本のPRTR制度において、対象化学物質は指定されており、これには462の化学物質が含まれます。詳細なリストは、日本の環境省のウェブサイトで公開されている.

 

妻と作った人形。

娘の修学旅行の写真をもとにしました。

妻と作った人形。

娘の修学旅行の写真をもとにしました。

オリジナルの写真です

 

娘のドイツ時代のカーニバルの写真です。大家さんは子ネズミちゃん「モイスヒェン」といっていました。

下の人形は妻の作品です。

先日、妻の作品が創刊700号記念家庭画報大賞の佳作に入りました。

題「何して遊ぼう」です。

 

妻が、稽古に通い、粘土で作った作品です。昨年、東京フォーラムで、他の生徒さんと一緒に展示されました、「仙人草」

(水やり不要です)。

妻の人形作品です。

ドイツ時代の香代の幼稚園の友達です

ある夏のスナップです。妻の父母、娘、甥たちの集合写真から作りました。